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日本酒フェア / H27BY全国新酒鑑評会・公開きき酒会(東京・池袋)

日本酒フェア2016の”公開きき酒会”に参加しました。全国新酒鑑評会の入賞酒412点(非出品1点を除く)が利ける贅沢なイベントです。

日時:2016年6月18日(土) 10:00~13:00
内容:平成27酒造年度(H27BY) 全国新酒鑑評会 公開きき酒会
場所 文化会館ビル4F・展示ホールB(東京都豊島区東池袋3-1-1)
料金:3,000円(日本酒で乾杯推進会議の会員価格。会費無料)
主催:日本酒造組合中央会
後援:国税庁、観光庁、独立行政法人酒類総合研究所

★日本酒フェア2016のプログラム
・「公開きき酒会」:H27BY全国新酒鑑評会の入賞酒約410点のききくらべ
・「第10回全国日本酒フェア」:全国の銘酒の試飲・販売、セミナー

★チケット
160618 (1c)公開きき酒会_チケット
”公開きき酒会”のチケットは隣の会場で行われている”第10回全国日本酒フェア”との共通券です。通常価格は前売券3,500円、当日券4,000円ですが、日本酒で乾杯推進会議の会員は3,000円でした。チケットは内幸町にあるSAKE PLAZA(日本酒造組合中央会)で購入しました。

★アクセス
160618 (2)公開きき酒会_サンシャインシティ
会場の文化会館は池袋駅東口から約1km。サンシャインシティの敷地の奥にある建物なので、駅から結構歩きます。会場までは案内板がわかりやすく掲示されていました。

★入場
160618 (4)公開きき酒会
40分前に到着しましたが、行列がすでに屋外までできていました。開場は予定より10分早めの9:50頃でした。

160618 (3)公開きき酒会_会場入口
第10回全国日本酒フェアの会場入口(公開きき酒会とは別会場)。こちらは第1部10:30~14:00、第2部15:30~19:00の完全入替制です。

★会場内の様子
160618 (5)公開きき酒会_会場内
会場内は地域ごとに8ブロックに分かれており、好きな所から自由に回れます。ブロックの内訳は、北海道・東北①、東北②、東北③、関東、甲信越・北陸、東海・近畿、中国、四国・九州。昨年は甲信越と近畿が単独ブロックで、北陸・東海が同一でした。会場内にも長い行列ができる東北地方は、1つ増えて3ブロックになっていました。

★きき酒の要領
160618 (6)公開きき酒会_秋田県
銘柄ごとに大きなお猪口とスポイトがセットされています。自分用の小さなお猪口に酒を注ぐときには、このスポイトを使います。小さなお猪口は入場時にパンフレットと一緒に受け取ります。次の人がすぐに酒を注げるよう、スポイトを押しながら大きなお猪口に戻すのがマナーです。

★きき酒会の出点数
きき酒会には、全国新酒鑑評会で入賞した酒がほぼ全て出点されます。
・H27BYの出品数は854点、うち入賞413点、金賞227点。
・H26BYの出品数は852点、うち入賞415点、金賞222点。
今年の利き酒会は412点(非出品は1点。H26は2点)が一同に揃いました。

パンフレットには412点の一覧表があり、金賞には☆印が付されています。
また数が少ない”山田錦以外の酒米”と”純米”にはその旨が記載されています。
(この記事の数値はパンフレットをベースにしています。)

【1】北海道・東北①:青森・秋田
160618 (7)公開きき酒会_新政
昨年品切れで利けなかった「新政」☆(秋田・新政酒造)をまず利きました。出品酒のほとんどが酒米の王様”山田錦”を使う中、新政は地元の酒米”美郷錦”を使用しています。しかも鑑評会では数少ない純米。新政酒造の若き蔵元・佐藤祐輔氏のブログ『蔵元駄文』によると、美郷錦は”山田錦と美山錦という、性格がかなり反対の酒造好適米の掛け合わせ。美山錦に近いものの、山田錦の面影もちらつく、透明感とコクを併せ持つ独特の味わい”とのこと。佐藤氏は、美郷錦を”秋田の酒米の裏番長のような米”と表現しています。表のボスは”秋田酒こまち”。H27BYの鑑評会では「ゆきの美人」、「天の戸」、「山本」☆、「出羽鶴」の4点が秋田酒こまちを使用していました。

秋田県は入賞21点、金賞14点。純米の入賞は他県と比べて多めの9点でした。
青森県は入賞8点、金賞6点、純米なし、酒米は”華想い”1点。
北海道は入賞8点、金賞4点、純米なし、酒米は”吟風”1点、”彗星”2点。

【2】東北②:岩手・山形
160618 (10)公開きき酒会_白露垂珠_くどき上手
岩手県は入賞11点、金賞7点、純米2点、酒米は”結の香”1点。
山形県は入賞25点、金賞16点、純米2点、酒米は”山形酒104号”1点。
左は”山形酒104号”を使用した竹の露の純米「白露垂珠」☆。右は亀の井酒造の「くどき上手」☆。

160618 (9)公開きき酒会_十四代
山形・高木酒造の「十四代」☆。

160618 (12)公開きき酒会_あら玉月山丸_鯉川_東北泉
左は高橋酒造店の「東北泉」☆。中央は鯉川酒造の純米「鯉川」☆。右は和田酒造の「あら玉月山丸」。

160618 (11)公開きき酒会_初孫_上喜元
左は東北銘醸の「初孫」☆。右は酒田酒造の「上喜元」☆。

【3】東北③:宮城・福島
今回は時間切れ&混雑のため回れませんでした。
宮城県は入賞18点、金賞15点。すべて山田錦で、純米は「綿屋」の1点のみ。「一の蔵」は本社蔵と金龍蔵の2点が今年は金賞でした。
福島県は入賞26点、金賞18点。純米は仁井田本家の1点のみ。山田錦以外の酒米は、千駒酒造の”吟風”と松崎酒造店の”夢の香”の2点でした。

【4】甲信越・北陸
160618 (18)公開きき酒会_石川
石川県は入賞5点、金賞3点、純米なし、酒米は全て山田錦。
・「萬歳楽」☆(小堀酒造店・森の吟醸蔵 白山)
・「常きげん」(鹿野酒造)
・「手取川正宗」(吉田酒造店)
・「宗玄」☆(宗玄酒造 平成蔵)
・「宗玄」☆(宗玄酒造 明和蔵)
昨年度は「天狗舞」が金賞を受賞していました。

160618 (17)公開きき酒会_宗玄
昨年の公開きき酒会で感動した”宗玄”。今年は2蔵とも金賞を受賞しています。

160618 (13)公開きき酒会_真澄
長野県は入賞26点、金賞11点、純米2点、酒米は”美山錦”2点。
写真の「真澄」☆(宮坂醸造)はきょうかい7号酵母のふるさとです。

160618 (15)公開きき酒会_鶴の友_越乃寒梅
新潟県は入賞32点、金賞16点、純米1点。酒米は”越淡麗”9点、”越神楽”2点、”五百万石”1点、”菊水”1点。
左の「鶴の友」☆(樋木酒造)は”越淡麗”を使用。右は「越乃寒梅」(石本酒造)。

160618 (14)公開きき酒会_朝日山_清泉
左は「久保田」の蔵元・朝日酒造(朝日蔵)の「朝日山」☆。右は漫画「夏子の酒」でおなじみの酒米”亀の尾”を復活させた久須美酒造の「清泉」。

その他、
山梨県は入賞2点、金賞は「七賢」の1点、純米なし、全て山田錦。
富山県は入賞2点、金賞は「林」の1点、純米なし、全て山田錦。
福井県は入賞3点、金賞は「一本義」と「早瀬浦」の2点、純米なし、全て山田錦。

【5】東海・近畿
160618 (20)公開きき酒会_而今(三重)
三重県は入賞7点、金賞は「鈴鹿川」の1点、純米なし、全て”山田錦”。
写真は木屋正[きやしょう]酒造の「而今」。

160618 (19)公開きき酒会_蓬莱_始禄(義父)
岐阜県は入賞5点、金賞2点、純米1点、酒米は”愛山”1点。
右の「始禄」☆(中島醸造)は”愛山”を使った純米。左は「蓬莱」(渡辺酒造店)。名前が似ている愛知県の「蓬莱泉」(関谷醸造)は今年は出ていませんでした。

160618 (22)公開きき酒会_奈良県
奈良県は入賞5点、金賞4点、純米1点、全て山田錦。吟醸とは関係ないですが、奈良県は”菩提酛”のふるさとで、兵庫県・伊丹と並び”清酒発祥の地”とされています。

160618 (21)公開きき酒会_金紋道灌_気楽長(滋賀)
滋賀県は入賞5点、金賞4点、純米なし、全て山田錦。
写真右は故・天保正一氏が杜氏をつとめていた喜多酒造の「喜楽長」☆。左は琵琶湖ワイナリーを傘下に持つ太田酒造の「金紋道灌」(本社 不盡蔵[ふじくら])。

その他、
静岡県は入賞2点、金賞1点、純米なし、全て山田錦。
三重県は入賞7点、金賞は「鈴鹿川」の1点、純米なし、全て山田錦。
京都府は入賞14点、金賞5点、純米1点、酒米は”祝”1点。
大阪府は入賞6点、金賞3点、純米なし、全て山田錦。
兵庫県は入賞24点、金賞17点、純米1点、酒米は”白鶴錦”1点。
和歌山は入賞2点、金賞2点、純米なし、全て山田錦。

【6】関東
160618 (29)公開きき酒会_東薫(千葉)
千葉県は入賞5点、金賞2点、純米なし、全て山田錦。写真は佐原の蔵元・東薫酒造の「東薫」☆。杜氏の及川恒男氏は岩手県の南部杜氏協会の名誉会長です。

160618 (30)公開きき酒会_東京
東京都は5点入賞。金賞は「喜正」☆、「嘉泉」☆、「澤乃井」☆の3点。すべて山田錦で、純米なし。昨年度は入賞3点、金賞2点でした。

その他、
茨城県は入賞13点、金賞8点、純米なし、酒米は山田錦の父”短棹渡舟”1点。
栃木県は入賞15点、金賞10点、純米なし、酒米は”吟のさと”1点。
群馬県は入賞14点、金賞3点、純米2点、全て山田錦。
埼玉県は入賞11点、金賞4点、純米なし、全て山田錦。
神奈川県は昨年同様、黄金井酒造の「盛升」の入賞1点のみでした。

【7】中国
160618 (23)公開きき酒会_広島県
広島県は入賞22点、金賞8点、純米2点。地元の酒米”千本錦”を使ったものが10点ありましたが、うち金賞受賞は「美和桜」、「老亀」、「雨後の月」、「桜吹雪」の4点のみでした。

その他、
鳥取県は入賞2点、金賞1点、純米なし、全て山田錦。
島根県は入賞6点、金賞4点、純米1点、酒米は純米「奥出雲」の”改良八反流”1点。
岡山県は入賞4点、金賞4点、純米なし、全て山田錦。
山口県は入賞6点、金賞2点、純米1点、酒米は「五橋」の”西都の雫”1点。

【8】四国・九州
160618 (33)公開きき酒会_司牡丹
高知県は入賞8点、金賞6点、純米1点、全て山田錦。
司牡丹酒造の「司牡丹」☆は昨年同様、第一製造場でアル添、第二製造場で純米の2点を出品し、ともに金賞を受賞しています。

160618 (32)公開きき酒会_佐賀県
原産地呼称管理制度がある佐賀県は入賞8点、金賞は「能古見[のごみ]」☆と「東長[あずまちょう]」☆の2点。すべて山田錦で、純米は矢野酒造の1点のみ。

その他、
香川県は入賞2点(「金陵」の多度津蔵と八幡蔵)、金賞なし、純米なし、全て山田錦。
愛媛県は入賞8点、金賞3点、純米なし、全て山田錦。
福岡県は入賞8点、金賞5点、純米なし、全て山田錦。
長崎県は入賞2点、金賞なし、純米なし、全て山田錦。
熊本県は入賞3点、金賞1点、純米なし、全て山田錦。
大分県は入賞3点、金賞1点、純米なし、全て山田錦。
宮崎県は入賞2点、金賞1点、純米なし、全て山田錦。
鹿児島県と沖縄県は出品なし。

★鑑評会の出品酒は”答えが決まっている酒”
質問コーナーがあったので、出品酒の特徴などを質問しました。出品数は800以上あるものの、鑑評会においては”蔵の個性を出すことは考えられていない”とのこと。山田錦以外の酒米を使うケースがあっても、いわゆる”地酒(地元の米と水でつくり、蔵元の個性や地域性が反映される)”とは目指すものがまったく異なるそうです。いわば、速さだけを競うF1レースのようなもの。鑑評会で金賞をとるのは”答えが決まっている酒”であり、愛飲家むけに精米歩合や使用酵母などの詳細は示されていませんが、相変わらずYK35(精米歩合35%の山田錦、熊本9号酵母を使用)”が主流のようです。

料理との相性についても質問しましたが、鑑評会出品酒においては全く考慮されていないそうです。そもそも、香りが強い吟醸酒は料理とあわせるのは難しく、だしの味を殺してしまうこともあるそうです。

この後は、日本酒フェアの会場で「平成27酒造年度の全国新酒鑑評会について」のセミナーに参加しました。

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テーマ : 日本酒
ジャンル : グルメ

プロフィール

Nomura Seiji

Author:Nomura Seiji
・お酒と薬膳理論の入門講座、飲酒教育
 nomuras.jimdo.com
・JSAワイン検定講師
・JSAワインエキスパート
・1971年生
・東京在住

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