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【見学】吉乃川の酒蔵資料館 瓢亭(新潟・長岡市) - 機械化はできても自動化しない。『極上吉乃川』を醸す県内最古の酒蔵

"18きっぷで行く新潟の酒蔵めぐり”の3日目。今代司酒造に続いて吉乃川[よしのがわ]を訪ねました。スーパーやコンビニなどでよくみかける『極上吉乃川』の蔵元は、日本で10位以内の古い歴史を持つ老舗でした。

日時:2014年9月10日(水) 13:30~14:30頃
場所:吉乃川(新潟県長岡市摂田屋4丁目8-12)
内容:映像視聴、試飲
料金:無料

★アクセス
140910JR線きっぷ(新潟駅から宮内駅)
新潟駅からJR信越本線とJR越後線を乗り継いで最寄り駅の宮内駅へ。運賃は1,140円。この日は乗車区間が短いので18きっぷを使いませんでした。
140910宮内駅_外観
宮内駅から吉乃川までは約800m、徒歩10分。宮内駅前には、新潟四大ラーメンのひとつに数えられる”長岡生姜醤油ラーメン”の青島食堂があります(後述)。
140910吉乃川 (1)外観
宮内駅前交差点を右折し、県道370号をまっすぐ進むと左手に吉乃川の建物が見えてきます。
140910吉乃川 (2)瓢亭への案内図
今回見学する酒蔵資料館の瓢亭[ひさごてい]は、敷地の裏側の旧三国街道沿いにあります。平日の営業時間内のみ工場内を通り抜けることができます。
140910吉乃川 (4)旧三国街道
旧三国街道は中山道の高崎から北陸街道の寺泊を結ぶかつての要路。今は細い道ですが、むかしは参勤交代の行列がここを通っていたそうです。
140910吉乃川 (7)瓢亭入口
瓢亭の入口。
140910吉乃川 (8)瓢箪
風情のある細長い瓢箪が飾られていました。

★瓢亭(酒蔵資料館)
140910吉乃川 (10)瓢亭_内部
瓢亭の見学は完全予約制で1日3回(10:00~、13:30~、15:00~)、各60分、料金は無料です。製造場の見学はできませんが、ここで映像視聴と試飲ができます。館長(さんだと思います)が会社の概要や酒造りの流れなどを説明してくれました。
140910吉乃川 (11)正三尺玉
館内には昔の酒蔵用具や写真などが展示してあります。吉乃川が協賛した正三尺玉(花火)も飾られていました。

<創業>
140910吉乃川(6)看板copy
吉乃川の前身である若松屋の創業は1548年(天文17年)。県内で最古、日本でも十指に入るほどの古い歴史を持つ老舗だそうです。現在の当主・川上浩司氏で19代目を数えます。

<蔵人>
140910吉乃川 (3)工場敷地内
酒造りに携わる蔵人はかつて50人ほどいましたが、機械化が進んだ現在は10人をきっているそうです。むかしは夏場は農家、冬だけ酒造りを行う出稼ぎでしたが、現在は社員制度になっています。蔵人はおもに越路[こしじ]から通勤してくるそうです。

<酒造り>
酒造りは「一麹、二酛、三造り」といわれるように麹造りが重要。吉乃川は「中越式自動製麹機」を開発しましたが、大吟醸の麹は今でも手作業で造っているそうです。説明をしてくださった男性スタッフもかつて手伝ったことがあるそうですが、「人が動くと空気の流れが変わるから『動くな!』と怒られた。」というほど、デリケートな作業だったそうです。

醸造技術が進化した現代においても、微生物を相手にする酒造りを完全にオートメーション化することはできないそうです。

「機械化できても自動化しない」という言葉が強く印象に残りました。

★仕込み水(天下甘露泉)
140910吉乃川 (15)天下甘露泉
吉乃川の仕込み水『天下甘露泉』は蔵の敷地内の井戸からくみ上げられます。信濃川の伏流水と東山連峰の雪解け水が地中深くで交わりあった”ミネラル分を程よく含む軟水”で、吉乃川の”飲み飽きしないさらりとした酒質”を醸し出しています。『天下甘露泉』という名称は、清水寺の大西良慶[おおにし・りょうけい]貫主により命名されたそうです。吉乃川の川上社長は、清水寺の貫主を選出する5人の総代のひとりだそうです。
140910吉乃川 (9)蔵元の仕込み水
天下甘露泉はペットボトルで販売されています。硬度は57mg/l。100mlあたりの栄養成分表示は以下の通りです。
エネルギー、たんぱく質、炭水化物=0
ナトリウム=2.3mg
カルシウム=1.4mg
マグネシウム=0.54mg
カリウム=0.70mg

★試飲
140910吉乃川 (14)試飲2
最後に、10種近くの試飲をさせて頂きました。
女性スタッフの方がひとつひとつの銘柄の説明をしてくださったので、違いがよくわかりました。

印象的だったのは、日本酒に梅を漬け込んだ『厳選梅酒』。女性スタッフが「(梅酒を)少し残しておいてください」と言い、次に出して頂いたのが、その梅酒を漬け込んだ「生原酒」。アルコール度数の強い生原酒で梅酒を割ると、ガツンとくる酒が好きな人にはたまらない力強い味わいのリキュールになりました。

★摂田屋[せったや]
吉乃川がある摂田屋(地名)の一帯は、醸造の街として栄えてきました。地名は、街道の分岐点にあった僧や山伏の休憩所「接待屋」に由来するそうです。吉乃川の近くには醤油蔵や味噌蔵、こて絵で有名なサフラン酒本舗などがあります。

★青島食堂 宮内駅前店
140910青島食堂(青島チャーシュー820円)
宮内駅の近くには、新潟四大ラーメンのひとつに数えられる長岡生姜醤油ラーメンの老舗の青島食堂があります。ランチに青島チャーシュー(820円)を頂きました。

<新潟4大ラーメン>
ラーメン評論家の石神秀幸氏による分類。2005年頃から雑誌等にて紹介されています。
①新潟あっさり醤油ラーメン(新潟市)
昭和初期に屋台で提供されていたラーメンがルーツ。細縮れ麺に煮干し風味のあっさり醤油スープ。
②新潟濃厚味噌ラーメン(新潟市)
野菜たっぷりでコクのあるこってり味噌。「割りスープ」が付くのが特長。
③燕三条背脂ラーメン(燕市・三条市)
うどんのような極太麺と丼の表面を覆う大量の豚の背油が特徴。スープは魚介類の出汁が効いた濃口醤油ベース。
④長岡生姜醤油ラーメン(長岡市)
ショウガの効いた濃口醤油ラーメン。

2011年ごろから⑤三条カレーラーメン(三条市)を加えた5大ラーメンの分類が広まっているそうです。

吉乃川のあとは、お福酒造を見学しました。

(初稿)2017.3.29

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テーマ : 日本酒の酒蔵見学
ジャンル : グルメ

プロフィール

Nomura Seiji

Author:Nomura Seiji
・お酒と薬膳理論の入門講座、飲酒教育
 nomuras.jimdo.com
・JSAワイン検定講師
・JSAワインエキスパート
・1971年生
・東京在住

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