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【見学】キリンビール名古屋工場(愛知・清須市) - ジョッキ色の巨大なタンク、一番搾りの名古屋づくり

キリンビール名古屋工場を見学しました。ビール色の巨大なタンクや昔の貴重な広告など、見ごたえ充分の内容でした。ご当地ビール『キリン一番搾り 名古屋づくり』と通常の一番搾りの比較試飲ができて違いがよくわかりました。


日時:2016年12月21日(水) 11:10~12:20
場所:キリンビール名古屋工場(愛知県清須市寺野花笠100)
内容:一番搾り うまさの秘密体感ツアー
料金:無料


★アクセス
161221 (3)名古屋駅 - コピー
夜行バスで東京から名古屋へ(鍛治屋橋駐車場23:20→5:35名古屋駅ミッドランドスクエア前。SG103。2,000円)。名古屋駅周辺には、早朝から開いている入浴施設や飲食店があるので便利です。
161221 (5)枇杷島駅
名古屋駅から1駅の枇杷島駅[びわじま-えき]から、工場までの無料の定時運行バスが出ています。JR東海道線・普通列車の名古屋駅10:35→10:39枇杷島駅で向かいました(運賃190円)。
161221 (6)枇杷島駅_西口シャトルバス乗り場 - コピー
枇杷島駅の改札口を出て左側(西口)へ進み、右側の階段を降りたところにバス乗り場があります。11:10開始のツアーに合わせて、枇杷島駅10:45→10:55名古屋工場のバスに乗りました。ツアーの定員40名に対してバスの定員は28名なので、バスを利用する人は予約時にその旨を必ず伝えておくことをおすすめします。


★入館、見学受付
161221 (9)キリンビール名古屋工場_入口の金のしゃちほこ
工場にバスが着くと、スタッフの方が入口の外までお出迎えに来てくれていました。金のしゃちほこが”名古屋らしさ”をかもしだしています。
161221 (95)キリンビール名古屋工場_銅製の仕込釜 - コピー
入口の反対側には、創業時(1962年)から1980年代まで使われていた銅製の仕込釜が展示されていました。現在、工場内の釜はステンレス製に置き換えられています。
161221 (15)キリンビール名古屋工場_ストラップと荷物預り証
カウンターで受付をして見学者用のストラップを受け取ります。大きな荷物は預かってもらえます。
161221 (12)キリンビール名古屋工場_待合室
待合ホール。ツアー開始まで展示品や映像を観たり、記念撮影をして時間を過ごせます。
161221 (14)キリンビール名古屋工場_有名人のサイン
名古屋工場を訪れた有名人たちのサイン。
161221 (11)キリンビール名古屋工場_記念撮影スポット
記念撮影コーナー。
161221 (16)キリンビール名古屋工場_クリスマスツリー - コピー
クリスマスが近いのでツリーが飾られていました。


★映像鑑賞
161221 (10)キリンビール名古屋工場_映像鑑賞
最初に工場長のご挨拶や醸造フィロソフィー(ビールづくりは生命体との対話であり、芸術である)を紹介する映像を観ました。この回の見学者は8名(うち女性6名)でした。


★名古屋工場の昔と今
161221 (18)キリンビール名古屋工場_エスカレーターの仕込釜
映像鑑賞の後は、2階の展示コーナーへ。エスカレーターの天井には、この場所で使われていた仕込釜(1962年~1994年)が再利用されていました。
161221 (19)キリンビール名古屋工場_名古屋工場の歴史
名古屋工場の歴史コーナー。1960年代(1962年創業)からのパネル写真などが展示されています。
161221 (20)キリンビール名古屋工場_創業当時のラガービール瓶
創業当時のキリンラガービールのレプリカ。

161221 (21)キリンビール名古屋工場_昔の航空写真 - コピー
161221 (24)キリンビール名古屋工場_現在の航空写真 - コピー
航空写真の比較。古い写真(上段)には製麦工場と製栓工場が写っています。現在の写真(下段)では、原料タンクや発酵・貯蔵タンクに置き換わっていました。
名古屋工場の敷地面積は約26万㎡、生産能力は約39万㎘/年間(350ml缶×約4800万ケース)です。


★ビールの原料
続いてビールの原料を説明するコーナーへ。目の前にいるガイドさんが壁のスクリーンに映し出され、手元に次々とビールの原料が現われていきます。
161221 (25)キリンビール名古屋工場_麦芽とホップ - コピー
恒例の麦芽の試食とホップの香りの確認。
161221 (27)キリンビール名古屋工場_ホップの高さ
壁には、ホップのツルの長さをあらわすスケールが描かれていました。


★仕込み
161221 (30)キリンビール名古屋工場_仕込室のようす
続いて仕込室へ。写真は正面のスクリーンに映し出された見取り図。
161221 (31)キリンビール名古屋工場_糖化槽
ガイドさんの合図で壁がクリアになり、正面に実物の糖化槽があらわれました。
161221 (37)キリンビール名古屋工場_仕込みのプロセス
「糖化槽」では、砕いた麦芽を煮込み(デンプンを糖に変えて)甘い麦のおかゆ(もろみ)をつくります。次の「麦汁ろ過槽」で自然に流れ出てくるのが”一番搾り麦汁”、更にお湯を足して抽出するのが”二番搾り麦汁”です。『キリン一番搾り生ビール』は、一番搾り麦汁だけを使用したリッチでコクのあるビールです。続く「麦汁煮沸釜」では、ホップを加えて煮沸し、華やかな香りと苦味を麦汁に与えます。

161221 (38)キリンビール名古屋工場_麦汁の比較
一番搾り麦汁と二番搾り麦汁のサンプルの展示。『キリン一番搾り』用のもろみは二番搾り麦汁を煮出さずに家畜の飼料に再利用されます。従って、通常よりも栄養価の高い飼料になるそうです。

161221 (36)キリンビール名古屋工場_醸造技師
人型のスクリーンに醸造技師?の方が映し出されて説明をしてくれました。


★発酵、貯蔵
<発酵・貯蔵タンク>
161221 (44)キリンビール名古屋工場_発酵タンクの通路
発酵・貯蔵タンク(全長約23m)を再利用した黄色い通路を”ビールの中を泳いでいるような雰囲気で”通り抜けると、、、
161221 (84)キリンビール名古屋工場_発酵貯蔵タンクの半径
発酵・貯蔵タンクの半径(約4m)が床に描かれたコーナーにたどりつきます。
161221 (45)キリンビール名古屋工場_発酵貯蔵タンク
ガイドさんの合図でカーテンが開くと、ビール色に塗られた大きな発酵・貯蔵タンクが並んでいる様子が目の前にあらわれました。
161221 (97)キリンビール名古屋工場_発酵貯蔵タンク
見学後に撮影した写真。キリンビールの工場は国内に9箇所ありますが、”ビール色に塗られたタンク”があるのは名古屋工場だけだそうです。このタンクは、JR東海道線の車窓からも見えるそうです。

<発酵、貯蔵、ろ過の工程>
161221 (48)キリンビール名古屋工場_酵母菌
発酵タンク内では、麦汁の中の糖分を酵母菌がアルコールと炭酸ガスに変えていきます。ビールに含まれるガスは発酵時に生まれるもので、人工的に注入したものではありません。
161221 (50)キリンビール名古屋工場_発酵プロセス
発酵期間のようす(2日目、4日目、7日目)。約1週間で”主発酵”が終わり”若ビール”ができあがります。
161221 (51)キリンビール名古屋工場_貯蔵プロセス
貯蔵期間のようす(1日目~43日目)。若ビールをさらに低温で貯蔵して香味を調えます。
161221 (52)キリンビール名古屋工場_ろ過
熟成を終えたビールは、酵母菌などの不純物を取り除く”ろ過機”を通します。ろ過機では、1秒に350ml缶で約48本分もの処理が行えるそうです。


★缶づくりの工程
161221 (76)キリンビール名古屋工場_缶づくりの工程
161221 (77)キリンビール名古屋工場_缶づくりの工程(実物)
①アンコイラ→②ルプリケータ→③カッピングプレス→④ボディーメーカ→⑤トリマ→⑥ウォッシャ→⑦コータ・プリンタ→⑧スプレーマシン→⑨オープン→⑩ネッカ・フランジャ→⑪内外節検査機→⑫パレタイザ→ふた巻締め、納品


★パッケージング、出荷
161221 (71)キリンビール名古屋工場_樽詰ライン - コピー
161221 (70)キリンビール名古屋工場_パッケージライン - コピー
続いて、瓶や缶、樽などにビールを詰めるラインへ。平日なので機械類が動いているところを見学できました。
161221 (75)キリンビール名古屋工場_パッケージ工程の映像
ガイドさんの説明に加えて、横に長いスクリーンでパッケージングから出荷までの流れが紹介されました。

161221 (78)キリンビール名古屋工場_名古屋工場製品の出荷先
名古屋工場でつくられた製品は、愛知県、岐阜県、三重県、長野県、富山県と静岡県の一部に出荷されます。


★ビア・ミュージアム
161221 (83)キリンビール名古屋工場_ビヤ・ミュージアム
パッケージング・ラインの前後に、昔のラベルや広告、ビールの歴史、世界のめずらしいビヤマグなどを展示しているコーナーを見学しました。

<昔のラベルとポスター>
161221 (80)キリンビール名古屋工場_ラガービールのラベル(明治21年) - コピー
明治21年のラガービールのラベル。

161221 (81)キリンビール名古屋工場_ポスター展示
昔の広告の展示。
161221 (67)キリンビール名古屋工場_明治36年のポスター - コピー
明治36年(1903年)製作。石版刷りでつくられた日本の広告史上で最も古い資料の一つ。
161221 (79)キリンビール名古屋工場_まり千代、レモンシトロン
左は大正15年(1926年)製作。モデルは新橋の売れっ子芸者「まり千代」。
右は昭和3年(1928年)製作。キリンレモン(レモンシトロンサイダー)新発売のポスター。

<むかしのビールづくりのミニチュア>
161221 (55)キリンビール名古屋工場_古代エジプトのビールづくり
紀元前3000年頃の古代エジプトでは、麦芽で焼いたパンを砕いて水に溶かし、自然発酵させてビールを造っていました。左上の「楔形文字粘土板」は紀元前2112~2004年頃のメソポタミア文明・シュメールの都市国家の文書で、政府の使者たちが立ち寄り先でビールをもらったことが記録されています。
161221 (56)キリンビール名古屋工場_中世の修道院でのビールづくり
9~10世紀頃の中世ヨーロッパでは、修道院が中心になってビール造りが行われていました。ビールは大切な栄養源であり、修道院を訪れる人たちにも振舞われたそうです。
中世の酒造りはワイン(主にベネディクト修道院)や日本酒(僧坊酒)も宗教施設が中心になっているので、とても興味深く思えました。

<ビールづくりの近代化の3大発明>19世紀
・パスツール(フランス)の低温殺菌法(パスツリゼーション)。彼は発酵が微生物(酵母)により行われることも発見しています
・リンデン(ドイツ)の圧縮式アンモニア冷凍機
・ハンゼン(デンマーク)の酵母純粋培養

<日本で初めてのビール醸造所>
アメリカ人のW・コープランドが明治3年(1870年)に横浜山手の外国人居留地でおこしたスプリング・バレー・ブルワリーが初。キリンビールはこの事業を受け継いで明治40年(1907年)に設立されました。

<キリンビヤマグコレクション>
1979年にスタートした世界のビヤマグのコレクション・コーナー。22か国、89窯、総数114点。うち、名古屋工場では、重要無形文化財保持者(人間国宝)の稀少な作品などが展示されています。


★試飲
161221 (90)キリンビール名古屋工場_試飲ルーム
最後に試飲コーナーへ。試飲はひとり3杯までです。冬なので『午後の紅茶』はホットで提供されます。
161221 (91)キリンビール名古屋工場_試飲3種 - コピー
3杯同時に比較テイスティングしたいとお願いしたところ快く対応してくれました。
①『キリン一番搾り』 Alc.5.0%
②『キリン一番搾り 名古屋づくり』 Alc.5.5%
③『キリン一番搾り プレミアム』 Alc.5.5%
161221 (89)キリンビール名古屋工場_一番搾りプレミアム
『キリン一番搾り プレミアム』は、低温で丁寧に絞った一番搾り麦汁と東北産ホップ「かいこがね」の第一等品を使用し、”ブラウマイスター”の黒杭隆政氏の責任監修で造られたプレミアム・ビールです。ホップは(煮沸中に加えて)発酵中にも漬け込むことで、深く華やかな香りを引き出します。麦芽の濃厚なコクとうまみ、ホップの爽やかなハーブ香が楽しめるリッチなビールでした。
161221 (93)キリンビール名古屋工場_一番搾りと名古屋づくり
通常の一番搾り(左)と、濃い味付けの”なごやめし”に合うように造られた『一番搾り 名古屋づくり』。後者は色合いだけでなく、味わいも濃厚で、アルコール度数も少し高め。赤味噌ベースの味噌カツや煮込みうどんにとても良く合うように思いました。ガイドさんおすすめのマリアージュは手羽元。名古屋づくりも素晴らしく合いそうですが、カラッと揚げて塩だれで味付けした手羽元なら、ハーブが華やかに香る『一番搾り プレミアム』を合わせてもおもしろそうに思いました。


★売店
161221 (88)キリンビール名古屋工場_売店
試飲会場のすぐ下にある売店。


★レストラン
161221 (98)キリンビール名古屋工場_レストラン
工場併設のレストランBREWER'S HOUSE(ブルワーズ・ハウス)。メニューには4種ビールの飲み比べセット(一番搾り、一番搾りプレミアム、ラガー、スタウト)やハートランドとクラシックラガーの小瓶の他に、ヤッホーブルーイングのよなよなエールもありました。


★帰路
161221 (94)キリンビール名古屋工場_シャトルバス時刻表
帰りは名古屋工場12:40→12:50枇杷島駅のバスに乗りました。12:51発の名古屋行の電車に乗れるか心配していましたが、道が混んだりしていなければ大丈夫なようです(運転手さんがきちんと電車の時刻表も把握してくれていました)。バスが工場を出るときに、スタッフが外でお見送りをしてくれていたことに気付きました。ホスピタリティの徹底ぶりに感激するとともに、とてもあたたかい気持ちになれました。
161221 (100)枇杷島駅_城北線
枇杷島駅に停車中の城北線(東海交通事業)。名古屋工場の最寄駅は城北線の尾張星の宮駅(徒歩5分)ですが、日中は1時間に1本程度しか運行していません。枇杷島駅から尾張星の宮駅までは1駅、3分、運賃230円です。


★感想など
キリンビールの工場見学は横浜、取手、仙台、神戸に続く5か所めですが、工場ごとに見どころが異なり、今回もとても勉強になりました。『キリン一番搾り 名古屋づくり』は”なごやめし”に限らず濃厚でコクのある料理に合いそうなので、東京でも気軽に購入できれば嬉しいと思いました。

栄駅周辺のコンビニで名古屋づくりを探したところ、(セブン・イレブンとファミリーマートでは置いておらず、)3軒めのローソでやっと見つけることができました。


(初稿)2016.12.24

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テーマ : ビール工場見学
ジャンル : グルメ

プロフィール

Nomura Seiji

Author:Nomura Seiji
・お酒と薬膳理論の入門講座、飲酒教育
 nomuras.jimdo.com
・JSAワイン検定講師
・JSAワインエキスパート
・1971年生
・東京在住

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