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オーストラリアのワイン産業を学ぶ(千葉・松戸商工会議所)- ホワイトホース市との姉妹都市45周年記念イベント。全米ナンバー1の豪州ワイン「イエローテイル」とブルー・オーシャン戦略。

松戸市の国際交流協会が主催するオージーワインセミナーに参加しました。旧ボックス・ヒル市(現在のホワイトホース市)との姉妹都市提携45周年を記念したイベントのひとつです。

テーマ:オーストラリアのワイン産業を学ぶ~オージーワインセミナー
日 時:2016年10月21日(金)18:30~20:30
場 所:松戸商工会議所4F中会議室
料 金:2,000円(非会員。会員は1,500円)
定 員:35名
主催者:松戸市国際交流協会
協 力:サッポロビール㈱

★アクセス
161021 (4)オージーワインセミナー松戸_会場
会場の松戸市商工会議所は松戸駅から約400m、徒歩5分です。大学を卒業するまで松戸市に住んでいたので懐かしかったです。

★プログラム
161021 (6)オージーワインセミナー松戸_レジュメ
①主催者挨拶
②講義「ワインの歴史について」講師:合津浩則氏
③講義「オーストラリアワインセミナー」講師:田村祐介氏
④ワインのテイスティング方法とオージーワインの紹介
⑤食文化(ベジマイト)の紹介&参加者交流会

★講義「ワインの歴史について」
講師は、㈱栗原酒販の合津浩則氏。ワインの起源に始まり、ワインが欧州各地やニューワールドへ広がる過程を説明してくださいました。
161021 (20)オージーワインセミナー松戸(ぶどうの口噛み酒)
テレビアニメ「はじめ人間ギャートルズ」で”果実の口噛み酒”が登場したエピソードが興味深かったです。果実には糖分(アルコールの原料)がたくさん含まれるため、猿が木のくぼみなどに溜め込んだものが自然発酵して酒になるという説があります。これを「猿酒(別名、ましら酒)」といいます。一方で、穀物の場合は主原料のデンプンを糖分に変える必要があるため、大昔は口の中で原料をかみ砕いて(唾液の酵素を利用して糖化をして)いたといわれています。これを「口嚙み酒」といいます。同アニメでは猿が果実を”口噛み”していますが、その工程が必要ないほど、果実(特にぶどう)は酒造りに恵まれた条件を備えています。

★講義「オーストラリアワインセミナー」
講師はサッポロビール㈱の田村祐介氏(ワインアドバイザー)。オーストラリアのワインの概要や本日のテイスティング銘柄などについて説明してくださいました。

<オーストラリアについて>
・国土面積は世界6位(日本の約20倍)で、ヨーロッパとほぼ同じ大きさ。
・名目GDPは世界12位(日本の約1/3)で、人口は2,305万人(日本の約1/5)。
・1人当たりの国民所得は世界5位(世界でも裕福な国の一つ)。

<オーストラリアのワインについて>
・生産量は世界6位。60以上の産地で100種以上のぶどうを栽培。
・輸出量は世界4位(輸出が6割)。
・ワイナリー数2,572社(2012年)のうち、上位22社で約8割を占める。

2015年1月に日豪EPA(経済連携協定)が締結され、ボトルワインの関税が2021年3月末までに撤廃されることが決まりました。従来の税率は15%もしくは125円のいずれか低いほうでしたが、同年より毎年2%ずつ逓減されており、同国のワインがさらに注目される見通しです。

<オーストラリアのワインの歴史>
1788年、英国人のA.フィリップ大佐がシドニーへ入植した際に最初のぶどう樹が持ち込まれました。1832年にはジェームズ・バズビー(豪ワインの父)がスペインやフランスからブドウ樹を持ち帰り、ワイン産業がスタートしています。1951年にはオージーワインの名声を世界に轟かせたペンフォールズ社の「グランジ(当時の表記はGrange Hermitage BINI)」が試験生産され、以降、現在のワイン産業の基礎ができあがったとされています。同国ではステンレスタンクを利用したリースリング(日本のシニア世代がおなじみの甘口ではなくドライ・タイプ)や、冷涼産地でのぶどう栽培などの試みが行われています。高級ワイン「グランジ」はサッポロビールが日本への輸入を扱っているそうです。

★イエローテイル~本日のテイスティング銘柄
161021 (11)オージーワインセミナー松戸_赤ボトル
イエローテイルは、豪州のカセラ・ワインズ(Casella Wines)が「PLAY BY YOUR RULES.(ワインくらい自由じゃないと)」をテーマに、誰でも気軽に飲めるワインとしてリリースされました。2001年にアメリカで発売したところ、瞬く間に輸入ワイン全米No.1の売り上げを記録し、”伝説を造ったワイン”と呼ばれています。イエローテイルの成功物語は、有名なビジネス書「ブルー・オーシャン戦略」でも紹介されています(後述)。
日本国内でも15万函の実績があり、オージーワインNo.1の座を占めています。国内で発売されている1,000以上のブランドのうち、15万函を超えるのは12ブランドのみだそうです。
イエローテイル(黄色いしっぽ)の名称は、オーストラリアで人気の動物”ワラビー”の同国での愛称にちなんでつけられたものです。

<カセラ・ワインズ~イエローテイルの醸造元>
1969年にイタリア移民のフィリッポ&マリア・カセラ夫妻がニュー・サウス・ウェールズ州に設立した家族経営のワイナリー。約500の栽培農家と契約を結んでおり、オーストラリアのワイン用ブドウの約10%を同社が使用しています。瓶詰マシーンの処理速度は1時間に36,000本で世界最速。通常は8,000本でも早い方とされているそうです。110万ℓのタンクを100本(1,200万ケース分)も所有する大規模なワイナリーです。

★テイスティング
161021 (8)オージーワインセミナー松戸_カベルネ・ソーヴィニヨン
細長いプラスチック・カップが一人ひとつ配られ、テイスティングのレクチャーを受けながら3種のワインをテイスティングしました。ブルーのラベルは7万人の応募の中から選ばれた日本向けのオリジナルで、今年9月より限定販売されているそうです。

<テイスティング・アイテム>
①白:「イエローテイル シャルドネ」alc.13.0%
②赤:「イエローテイル カベルネ・ソーヴィニヨン」alc.13.0%
③赤:「イエローテイル シラーズ」alc.13.0%
価格はすべて、税別1,007円(750ml、希望小売価格)。

どのワインも果実味が非常に豊かで、気候に恵まれた産地のぶどうで造られているように感じられました。個人的には、パイナップルやマンゴーのような南国フルーツの香りが豊かなシャルドネが好みでした。赤は少し甘みが強く感じられましたが、どの銘柄も充分にコストパフォーマンスの良いワインだと思われました。
講師の方は、甘めのソース系の料理(焼きそば、お好み焼き、タレの焼き鳥など)と赤ワインの組み合わせをおすすめしていました。

★おみやげ
161021 (10)オージーワインセミナー松戸_イエローテイル(ハーフボトル)
アンケート用紙と引き換えに、イエローテイルのハーフボトルがお土産に渡されました。

★ブルー・オーシャン戦略
イエローテイルのサクセスストーリーは、有名なビジネス書「ブルー・オーシャン戦略」でも紹介されています。以下、Wikipediaからの引用です。

”(ブルー・オーシャン戦略とは)INSEAD(欧州経営大学院)教授のW・チャン・キムとレネ・モボルニュが著したビジネス書、およびその中で述べられている経営戦略論。
競争の激しい既存市場を「レッド・オーシャン(赤い海、血で血を洗う競争の激しい領域)」とし、競争のない未開拓市場である「ブルー・オーシャン(青い海、競合相手のいない領域)」を切り開くべきだと説く。そのためには、自分の業界における一般的な機能のうち、何かを「減らす」「取り除く」、その上で特定の機能を「増やす」、あるいは新たに「付け加える」ことにより、それまでなかった企業と顧客の両方に対する価値を向上させる「バリューイノベーション」が必要だとしている。そのための具体的な分析ツールとして、「戦略キャンバス」などを提示している。従来からよく知られているマイケル・ポーターの競争戦略が「事業が成功するためには低価格戦略か差別化(高付加価値)戦略のいずれかを選択する必要がある」としている一方、ブルー・オーシャン戦略では「「減らす」「取り除く」ことによる低コスト化と「増やす」「付け加える」ことによる顧客にとっての高付加価値は両立し得る」と主張している。”

(初稿)2016.10.27

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テーマ : ワインイベント
ジャンル : グルメ

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Nomura Seiji

Author:Nomura Seiji
・お酒と薬膳理論の入門講座、飲酒教育
 nomuras.jimdo.com
・JSAワイン検定講師
・JSAワインエキスパート
・1971年生
・東京在住

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