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【見学】JAいわて花巻ホップ加工処理センター(岩手・遠野)- ビールの魂は鮮度が命!キリン一番搾りとれたてホップのこだわり

昨年はじめて訪れて感動した「遠野ホップ収穫祭」のホップ畑見学ツアー。今年は「上郷[かみごう]ホップ乾燥センター」の見学が含まれる日帰りのバスツアーに参加しました。

日時:2017年8月27日(日)11:30頃~
場所:JAいわて花巻ホップ加工処理センター(岩手県遠野市上郷町板沢10地割)
内容:見学(ガイド付き)
料金:4,800円(日帰りバスツアー総額)

★日帰りバスツアー
170827 (26)遠野ホップ収穫祭2017バスツアー_バス
昨年は収穫祭会場で当日申し込む「ホップ畑見学バスツアー」に参加しましたが、今年は盛岡駅発着の「日帰りバスツアー」を事前に予約しました。お目当ては収穫祭会場へ向かう途中に立ち寄る「上郷ホップ乾燥センター(JAいわて花巻ホップ加工処理センター)の見学」。その他、「パドロン畑での収穫体験」、「ホップ畑の見学」がセットになっている盛り沢山の内容でした。


★JAいわて花巻ホップ加工処理センター
170827 (99)JAいわて花巻ホップ加工処理センター - コピー
パドロン畑の見学を終え、11:30頃にJAいわて花巻ホップ加工処理センターに到着。センターはJR釜石線の岩手上郷駅(遠野駅から南東方面へ約8km)から約1kmほど北東に進んだところにあります。バスから降りると、昨年、ホップ畑を案内してくださった遠野ホップ農業協同組合の組合長(佐々木悦男氏)がお出迎えしてくれました。


★センター内部
170827 (168)遠野ホップ加工処理センター_内部正面 - コピー
センターの内部は広々としており、機械類の轟音が鳴り響いていました。


★トラックに積まれたホップ
170827 (101)遠野ホップ加工処理センター_ホップを積んだトラック(横) - コピー
170827 (165)バスに積まれた遠野ホップ(拡大) - コピー
近くの畑で収穫されたばかりのホップは、(概ね収穫から1時間以内に)このセンターにトラックで運ばれてきます。
170827 (105)遠野ホップ加工処理センター_トラックの後部
トラックからはみ出すほど積まれたホップの山。畑からセンターに向かう途中に所々で”小さな房の落とし物”をしてくるため、地元の方はそれを見て今年もホップ収穫の時期が来たことを実感するそうです。


★摘花機
170827 (111)遠野ホップ加工処理センター_階段の左側の摘花機
トラックで運ばれてきたホップのつるは鎌で切ってほぐされ、摘花機にかけられます。摘花機では「花(毬花)」、「葉っぱ」、「茎」の部分に分けられていきます。

170827 (167)遠野ホップ加工処理センター_ツルを摘花機へ
170827 (106)遠野ホップ加工処理センター_ホップのツルを摘花機へ
こちらはおそらく、ホップのつるごと処理できる摘花機(機械類の音が大きすぎて、説明が聞き取れませんでした...)。次々とホップが吊るされては摘花機に吸い込まれていく様は壮観でした。

170827 (109)遠野ホップ加工処理センター_摘花機とベルトコンベヤー
170827 (121)遠野ホップ加工処理センター_摘花機からベルトコンベヤーへ_根元部分
ビール造りに使われるのはホップの「花(毬花)の部分」のみ。選別された毬花はベルトコンベヤーで2階の作業場へと運ばれます。葉っぱなどの不要な部分は肥料として畑に戻すそうです。

170827 (124)遠野ホップ加工処理センター_ベルトコンベヤーと見学者
170827 (130)遠野ホップ加工処理センター_2階から階段を見下ろす
選別されたホップと一緒に、見学者も2階の作業場へ。かなり急な階段でした。

170827 (132)遠野ホップ加工処理センター_摘花機を2階から見下ろす
摘花機を2階から見下ろすと、内部が何段にも分かれて(数回にわたって選別されて)いるようでした。摘花機の裏側には強力なマグネットが付いており、選別されたホップの中に金属のかけらなどが入らないように工夫されています。


★手作業による選別(2階)
170827 (127)遠野ホップ加工処理センター_手作業による選別
2階に送られてきた毬花のうち、葉っぱが残っているものや色の悪いものなどが手作業で更に選別されます。


★乾燥(2階)
170827 (135)遠野ホップ加工処理センター_2階の乾燥場 - コピー
170827 (134)遠野ホップ加工処理センター_乾燥機のホップ(拡大)
手作業により選別された毬花は、保存性を高めるために直ちに乾燥機に入ります(キリンの『一番搾り とれたてホップ』に使われる生ホップは乾燥機に送られる前に保冷車へと運ばれます)。下から送られる熱風の温度は、世界共通の”60℃”。これよりも高温だと乾燥しすぎてココアみたいな匂いになり、低いとカビ臭くなってしまうそうです。仕上がり具合は水分計で随時チェックのうえ判断されます。乾燥時間は、他の訪問者のブログを見ていると概ね8~12時間のようでした。


★冷却
170827 (140)遠野ホップ加工処理センター_冷却場
170827 (144)遠野ホップ加工処理センター_冷却場(1階より)
乾燥したホップを冷却する作業場(だったはず...これも説明が聞き取れませんでした...)。

170827 (143)遠野ホップ加工処理センター_裏側へ降りる階段 - コピー
再び1階へ降りるための階段もかなり急でした。


★袋詰め
170827 (152)遠野ホップ加工処理センター_袋詰め
冷却された乾燥ホップは機械でプレスされて袋に詰められます。ひとつの袋の重さはおよそ50kgにもなるそうです。
170827 (150)遠野ホップ加工処理センター_乾燥ホップをつめる袋
袋詰めされたホップは別の場所にあるキリンの工場に送られ、さらに固形・圧縮化されてタブレット状の「ペレット」になります。

170827 (153)キリンライトビールのケース
170827 (154)キリンライトビールのケースのロゴ
冷却場の近くに置いてあった『キリンライトビール』のケース。他の見学者の方が写真を撮っていたので話しかけたところとても珍しいビールだとか。帰京後に調べたら、キリンビールがダイエットブームなどを背景に1980年~1998年まで発売していた銘柄でした。その後(現在は不明)は北米市場でのみ製造・販売されていたそうです。


★キリン『一番搾り とれたてホップ生ビール』専用のホップ
170827 (156)遠野ホップ加工処理センター_キリン一番搾りとれたて生ホップ拡大 コピー
通常のホップは60℃の温風で乾燥させますが、『一番搾り とれたてホップ』に使われるのは乾燥前の生ホップを急速凍結させたもの。したがって、乾燥ホップとは異なるフレッシュでフローラルな香りが楽しめます。ホップの成分は8割が水分であるため、冷蔵だけでは3日も経つとしおれてしまい、色も香りも変わってしまうそうです。
170827 (157) -遠野ホップ加工処理センター_キリン一番搾りとれたて生ホップ コピー
遠野のセンターでは、畑のホップを収穫してから1時間以内に処理して保冷車へ入れることを目指しているそうです。乾燥機で見たホップと比べると、グリーンがより鮮やかでみずみずしい香りを放っていました。
170827 (163)遠野ホップ加工処理センター_液化炭酸ガス - コピー
-38℃の液化炭酸ガスで急速冷凍された生ホップは庫内が-20℃の保冷車に積み込まれ、キリンビールの仙台工場に約2時間かけて運ばれます。ホップは軽いため、12トンのトラックいっぱいに積んでも2トンの重さにしかならないそうです。
170827 (102)遠野ホップ加工処理センター_保冷車
仙台工場の冷凍庫で一晩保管されたホップは翌朝、大阪府の粉砕工場に運ばれます。ホップの粉砕は、温度上昇を避けるために液体窒素下で凍結したまま行われます。粉砕されたホップは空気をシャットアウトするアルミの袋に凍ったまま窒素封入され、キリンビールの各工場に運ばれてゆきます。醸造工程においても、凍結ホップの添加は煮沸終了後(通常は麦汁の煮沸途中)に行われ、熱による香りの変化を最小限に抑える工夫がされています。


この後は、センターの近くにあるホップ畑を見学して、収穫祭の会場へと向かいました。


★感想など
一口に”国産ホップ”といっても、急速凍結される生ホップからペレットに加工されるものまで様々であることを知り、国産ホップを使ったビールへの興味がますます高まりました。特に『一番搾り とれたてホップ』に使われる生ホップが瑞々しさを保つためにいかに細心の注意を払って加工されているかを知り、感動を新たにしました。
遠野では8月19日から約3週間かけてホップの収穫が行われますが、加工センターで毬花の選別作業が行われるのも1年のうちこの時期だけ。国産の生ホップを使ったビールが「旬の時期だからこそ味わえる」ものであることをあらためて実感しました。

今年の『一番搾り とれたてホップ』の発売予定日は10月24日(火)。
去年に続いて”旬”のビールを楽しめる日が今から待ち遠しいです。


(参考)キリンビールHPからの抜粋
“今年は雨や涼しい日が続き、日照不足であったため、ホップの生育が例年より遅く、収穫時期が心配されていました。最終的には、収穫をビールの仕込に間に合うぎりぎりまで遅らせることになりました。少し小ぶりですが、品質は良好で、黄緑色が鮮やかなみずみずしいホップが収穫できました。”
出典:http://www.kirin.co.jp/csv/quality/theme/pickup/001.html


(初稿)2017.9.28

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テーマ : ビール
ジャンル : グルメ

プロフィール

Nomura Seiji

Author:Nomura Seiji
・お酒と薬膳理論の入門講座、飲酒教育
 nomuras.jimdo.com
・JSAワイン検定講師
・JSAワインエキスパート
・1971年生
・東京在住

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