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[JSA]CAVAの製造の技術革新およびベースワインテイスティング/Codorniu(東京・目黒雅叙園) - スペインの”地酒”の魅力を再認識

日本ソムリエ協会(JSA)のセミナーに参加しました。CAVAのベースワインのテイスティングという貴重な体験ができて、とても有意義なセミナーでした。

テーマ:CAVAの製造の技術革新およびベースワインテイスティング
種 別:JSA関東支部・分科会セミナー
日 時:2015年6月8日(月) 14:00~16:00
場 所:目黒雅叙園(東京都目黒区下目黒1-8-1)
会 費:無料(JSA会員価格。同伴者・一般3,000円)
定 員:200名
講 師:ブルーノ・コロメール氏(Codorníu社トップ・マネージャー)
協 力:メルシャン株式会社

★会場
150608 (1)目黒雅叙園
会場は目黒雅叙園2Fの「華しずか」です。

★Codorníu(コドーニュ)社
・創業は1551年。スパークリングワインの生産者としては世界最古。
・1872年、スペインではじめてCAVAを作ることに成功(ホセ・ラベントス氏による)。
・3,000haの自社畑を所有。契約農家の畑で収穫したぶどうも使用。
・スペインでの販売実績No.1(IRI2004年調べ)。世界100か国以上へ輸出。
・1897年、CAVAメーカーとしてはじめてスペイン王室御用達に任命される。当時の摂政であった元王妃マリア・クリスティーナに敬意を込めて、100年後の1997年にフラッグシップワイン「キュベ・レイナ・マリア・クリスティーナ」を発売。同銘柄はCAVAで初めて「ブラン・ド・ノワール」を名乗ることが許された。
・1983年にシャルドネ、2000年にはピノ・ノワールを使用したCAVAをはじめて世に送り出す。

★テイスティング・アイテム
150608 (22)JSAカバcodorniu_テイスティング・アイテム(ボトル)
CAVAのベースワイン4種と、プレステージCAVAを含むスパークリング・ワイン6種の計10種をテイスティングしました。

<ベースワイン>
150608 (13)JSAカバcodorniu_ベースワイン4種
最初に、CAVAのベースワインをテイスティングしました。市販されているCAVAはブレンド後のガスを含んでいる状態のものなので、ブレンド前のスティル・ワインのテイスティングはとても貴重な体験でした。

CAVAは通常、3種の白ブドウ(マカベオ、チャレッロ、パレリャーダ)をブレンドして造られます。近年はシャルドネやピノ・ノワールといった外来品種の使用も認められるようになっています。

ソムリエ協会の教本には、”マカベオ(ビウラ)=フルーティーな味と爽やかさ。チャレッロ=アルコールと酸味、パレリャーダ=花のような香り”をCAVAに与えると記されていますが、より鮮明なイメージを持つことができました。

以下、レジュメからの要約です。
①Macabeo(マカベオ。別名ビウラ):CAVAのアロマや柔らかな口当たりをもたらす品種。房は比較的大きめで、果皮は薄め。明るい輝かしい色合いを与え、フルーティーでシャープな味わいを醸し出す。
②Xarel.lo(チャレッロ):CAVAのボディーを形成する品種。房は中程度で、果皮は厚め、ぶどうの実は小さめ。非常に香りも高く程よい酸味を与え、滑らかな口当たり、バランスの取れた味わいに仕上げる。
③Parellada(パレリャーダ):CAVAのこなれた深い味わいに寄与する品種。房は大きめで、実は中程度。ペネデスの標高の高めの冷涼なエリアに植えられ、キレのよい酸とともに淡い花のような香り、繊細な味わいを生み出す。
④Chardonnay(シャルドネ):CAVAのアロマやボディ感、厚みを与える品種。きめ細かい泡を作り、エレガントなCAVAを作るベースとなる。早飲みのCAVAにはフレッシュでフルーティなアロマを与え、熟成タイプのCAVAには複雑味や深みを引き出す。新芽の時期に霜の害が起きることが栽培上の難点。

<CAVA>
150608 (21)JSAカバcodorniu_テイスティング・アイテム10種
続いて、白4種、ロゼ2種のCAVAをテイスティングしました。

以下、Ch:シャルドネ、Mac:マカベオ、Xar:チャレッロ、Par:パレリャーダ、PN:ピノ・ノワール

⑤Anna de Codorníu Brut Reserva
ブドウ:Ch70%、Par15%、Mac/Xar15%
Alc.11.5%、酸6g/L、残糖11g/L
醸造:15-17度の低温発酵、15カ月以上熟成。

⑥Anna de Codorníu Brut Rose【ロゼ】
ブドウ:PN70%、Ch30%
Alc.12%、酸6g/L、残糖11g/L
醸造:15-17度の低温発酵、PNの醸しは3-4時間。熟成感とフレッシュ感のバランスを見ながら12カ月以上熟成。

⑦Gran Codorníu Chardonnay
ブドウ:Ch100%
Alc.11.5-12%、酸6g/L、残糖3g/L未満
醸造:15-17度の低温発酵、ベースワインの一部は樽発酵。15カ月以上熟成。

⑧Gran Codorníu Pinot Noir【ロゼ】
ブドウ:PN100%
Alc.11.5-12%、酸6g/L、残糖6-8g/L
醸造:15-17度の低温発酵、PNの醸しは3-4時間。熟成感とフレッシュ感のバランスを見ながら12カ月以上熟成。

⑨Reina Maria Cristina 2012 Blanc de Noirs
ブドウ:PN100%
Alc.11.5-12%、残糖8-10g/L
醸造:収穫したブドウは10℃以下に保ち、低温発酵。

⑩Jaume de Codorníu Gran Reserva
ブドウ:PN50%、Ch50%(限定された畑から収穫されたもののみ使用)
Alc.11.5-12%、残糖8-10g/L
醸造:30カ月以上(年により40カ月以上)熟成。

★感想など
ベースワイン、スタンダード、プレステージという10種を同時に利くことで、CAVAの多様性とポテンシャルを強く感じることができました。特に、マカベオ、チャレッロ、パレリャーダというスタンダードなCAVAに用いられる3品種がそれぞれに個性を持ち、ブレンド比率によって香味が大きく異なるであろうことに気づけたことが収穫でした。シャンパーニュと同じブドウ品種と製法を用いた気品あふれるCAVAも魅力的ですが、スペインの地域性を現す固有品種が生み出すCAVAは他に変わるものがない(地酒としての)魅力を持っていると思います。恵まれた地中海性気候のもとで収穫した良質なぶどうを使い、瓶内二次発酵という手間のかかる製法を用いても尚、お手頃価格で提供できるスタンダードなCAVAは、コスパが良くておすすめのワインのひとつであることを再認識しました。

マカベオ、チャレッロ、パレリャーダの単一品種で造られたCAVAやスティル・ワインも常に比較テイスティングできるようになったら楽しいだろうなぁ...

(初稿)2016.11.15

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主 催:農林水産省関東農政局
共 催:財務省東京国税局、財務省関東信越国税局、経済産業省関東経済産業局
後 援:茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、山梨県、長野県、日本ワイナリー協会、山梨県ワイン酒造組合、長野県ワイン協会、日本ワイン協会、(一社)日本ソムリエ協会

http://www.maff.go.jp/kanto/kanto/pdf/150605_koukaikouza_4.pdf

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Nomura Seiji

Author:Nomura Seiji
・お酒と薬膳理論の入門講座、飲酒教育
 nomuras.jimdo.com
・JSAワイン検定講師
・JSAワインエキスパート
・1971年生
・東京在住

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